Lesson8-1 マインドフルネスな子育て

子育てもマインドフルネスに

子どもが生まれた瞬間は、こみあげる感動と、これからはじまる新しい生活に期待で胸を膨らませます。
楽しいことがたくさん待っていて、父親として、母親として、充実した毎日になる…。誰もがそう思うことでしょう。

しかし、子育てが始まると思い通りにならないことに毎日イライラして、初めの感情は次第になくなっていきます。

「自分の時間が全然ない」
「早く子どもを寝かせてしまおう」
「もっと仕事に集中したいのに」と、
子育てそのものと向き合わない子育てをしていると、ただただやり過ごす毎日になってしまいます。

Lesson8では、マインドフルネスを子育てに応用することで、少しでも子育てが楽しく、そして毎日が充実する方法を学んでいきます。

子どもに集中しない子育て

子どもが生まれれば、子育ては誰もが経験することで、誰でも簡単にこなせるように見えます。

町を歩けば、家族はどこにでもいます。

しかし、実際には子育ては大変で、本当に疲弊するものです。
まだ小さい子どもの場合は、
話も通じず、何もできないのに自己主張ばかりして、親の思いどおりにはなりません。

子どもと一緒にいる時間でも、家事や仕事などをして、なるべく子どもと関わらないように過ごすという親もいます。
そのほうが自分の気持ちを平静に保てるからです。

しかし、実際にはこのように関わらないというのは、親と子の双方にとってあまりいい影響を生みません。

子育てに目を背けず、しっかりと関わり子どもに向き合った方が、
子育てのいろいろな場面で柔軟に対応できるようになります。
つまり、子どもとマインドフルネスに関わったほうが、親と子の双方にとって良いということなのです。

まずは親がマインドフルネスに

人間関係でうまくいかなくて状況を良くしようと思ったとき、苦手な相手の性格を変えることはできません。
変えることができるのは、自分の相手に対する考え方だけです。

子育ても、それと一緒です。

子育てがうまくいかないからといって、子どもの性質を変えることはできません。
特に子どもが小さいときは、子どもに対して変化を求めるのは無理があるでしょう。
変われるのは、親だけなのです。

そこで、まずは親自身がマインドフルネスを実践し、子育てに向き合っていく必要があります
親が子どもと積極的に関わり、この瞬間の子育てに集中していけば、子育ての内容が変わっていきます。

そうすると、おのずと子どもも変わっていきます。
このLesson8では親のためのマインドフルネスも紹介しますが、
子どもができるマインドフルネスも同時に学んでいきます。

子どもに実践させる前に、まずは親自身が実践してその姿勢を見せていくことが大切です。
親がマインドフルネスに取り組めば、子どもが興味を持ってくれるかもしれません。


次のページからは、子育てに役立つマインドフルネスを具体的に学んでいきます。