Lesson7-6 自己肯定感を高めるとどうなるか

自己肯定感が高い人の人生

Lesson7では、マインドフルネスによって自己肯定感を高める方法について学んできました。
今回はそのまとめとして、自己肯定感が高まるとどのような変化が起こるかについて、学びましょう。

真の意味で人を愛することができるようになる

「自己肯定感は低くても、他人のことは愛することができる」と考える人もいるかもしれませんが、それは違います。
自分自身を愛することができてはじめて、人のことも愛せるようになります。

自己肯定感が低い人が他者に捧げる愛は、自分を認めてもらうための「見返りを求める愛」であるからです
本当の自分を抑えて人の要求を聞いてあげることで、嫌われないようにしているのです。
つまり、人のためにしているようで、全て自分のためにしています。
これを「愛」と勘違いしてしまう人がいますが、これは「愛されたいという執着」です。

自分で自分を愛せる人は、満たされているので人に認めてもらう必要はありません。
「人に何かしてあげたい」と思ったとき、自分ではなくその人のことを考えて行動してあげることができるのです。
それが本当の「愛」なのです

主体的に動くことができるようになる

自己肯定感が低い人は、人に頼まれごとをされたとき、気が乗らなくてもイヤイヤ引き受けてしまいます。
イヤイヤ引き受けたことに対しては、人は集中する(マインドフルネスになる)ことはできません。

一方で、自己肯定感が高い人はこのようなときどうするでしょうか。
できないときは、はっきりとできないと断ることができます。
これによって相手に嫌われるとは思いません。
そしてできるときは、気持ちよく引き受けてあげます。

つまり、自己肯定感が高い人は自分自身で自分の行動を決めることができるのです。
だからこそ、主体的に人のために何かをしてあげることもできるのです。
自分で決めて引き受けることにしたなら、その仕事に集中することもできるでしょう。

自分の行動は全て、自分がそうしようと思って選択したことなので、
ネガティブ思考もわきませんし、ストレスにもなりません。

大切な人に何かしてあげたいと思ったら

自己肯定感が高まり、愛への執着から解き放たれたら、大切な人のために何かをしてあげたい、愛を与えたい、と思うようになります。

それでは「愛」とは一体何なのでしょうか。

自分を愛するとは、ありのままの自分を受け入れてあげることでした。

人に対する愛も、これと同じことです。
人を愛するということは、つまり、ありのままのその人を受け入れてあげることなのです

それを伝えるためには、Lesson6-3で紹介した、マインドフル・リスニングをしてあげましょう。
正式なトレーニングではなく、相手が話すことに集中し、ただ聞いてあげるだけで良いのです。
この行為により、
「あなたのことを大切に思っている」
「あなたの話すことは私にとって聞く価値がある」と相手に伝えることができます。


Lesson7では、マインドフルネスにより自己肯定感を高める方法について学んできました。
自己肯定感がすでに高い人も、自己肯定感が低いことに改めて気がついた人もそれぞれに発見がある内容だったことと思います。

自己肯定感が高くなると、人生のさまざまな場面で生きづらさを感じていた人でも、何ごともスムーズに進むようになります。
さらに、自分が自信を持って自由に行動できることで、生活が楽しくなるでしょう。

ぜひ、自己肯定感を高くすることを目指してマインドフルネスを取り入れていきましょう。
毎日が明るく楽しいものになるはずです。

Lesson8からは、少し話を変えて、<子育てのためのマインドフルネス>について学んでいきましょう。