Lesson7-5 マインドフルネスで自己肯定感を高める4

自分を愛する

前回までは、自己肯定感が低い人の「ネガティブ思考」について取り上げ、
その気づきかたや解消法について学んできました。

今回は、「自分を愛する」ことについて学んでみましょう。

ありのままの自分を受け入れる

自己肯定感が低い人は、自分のことを肯定的に捉えられません。
つまり、自分のことを愛していない(受け入れていない)ということです。
自分を愛せないと、それによって様々な問題を引き起こします。

人に嫌われそうで、自分の意見を言ったり人の意見に反対できない人がいます。なぜ本当のことを言ったら嫌われると思いこんでいるのでしょうか。

それは、自分自身が自分のことを愛していないからです。
自分すら愛せないのに、ましてや他人が受け入れてくれるわけがないと思いこんでいるからです

さらに、問題は大きくなります。
ありのままの自分では人に受け入れてもらえないと思っているので、
無理をして別の自分をつくり出そうとして、いろいろなことに執着しなければならなくなります

例えば、良い職業に就こうとしたり、美容に気を使ったり、服や宝飾品を買ったりなどです。
これらのことが悪いわけではありません。
しかし、人に認めてもらうために手に入れたいのであれば、それは「執着」になります。

自己肯定感が高い人は、今のままの自分に満足しています。
だからこれらのものを手に入れたとしても、それは自分のためなので満足できます。
一方で、自己肯定感が低い人は、それらのものがないと満足できないと思っています。
さらに、手に入れたとしてもありのままの自分を受け入れられないので、いつまでも不安は残ります

それでは、ありのままの自分を受け入れるにはどうしたら良いのでしょうか。

慈悲の瞑想に取り組む

子どものころに親や周囲の大人に愛を注いでもらえず認めてもらえなかった人は、自己肯定感が低いまま育ちます。
大人になってから自己肯定感を高めるためには、人に認めてもらうのではなく、自分で自分を肯定していくしかありません。

「ありのままの自分でいいんだ」と受け入れるために、Lesson4-8でも学んだ慈悲の瞑想に取り組んでみましょう。
もともとは、人間関係を良好にするための瞑想として学びましたが、
自分自身を思いやり、好きになっていく効果も期待できます

マインドフルネスでありのままの自分を受け入れられるようになると、人に認めてもらう必要がなくなります。
つまり、自分を愛せるようになることで、
今まで愛を得るためにさまざまなことに執着していたことに気がつき、
愛への執着から解き放たれるのです


これまで、自己肯定感を高めていくためには
「自分のネガティブ思考に気がつき、解消する」
「自分を愛する(ありのままの自分を受け入れる)」ことが大切だということを学んできました。
マインドフルネスを取り入れることで、少しずつ自己肯定感を高めていきましょう。

次のページでは、自己肯定感が高まるとどのような変化が起こるかについて学びます。