Lesson2-2 EQを高めるとどうなるか?

社会生活で必要なEQ

社会に出てから成功するのは、「IQが高い人」と考える人が多いのが事実。
だからこそ一般的な学校教育は画一的な内容で、子どもたちはいまだに枠の中で決められた勉強をさせられているのかもしれません。

確かに、IQが高い人で成功している人はいます。
しかし、IQが高くても中には成功していない人も多くいるのです。

それはなぜでしょうか?

これにはEQが関わっていると考えられています。
このセクションでは、EQを高めると社会生活でどのように役立つかを学びます。

良いリーダーはEQが高い

前セクションでお伝えしたEQの定義を学ぶと、
「良いリーダーはEQが高い」ということは容易に想像ができます。
社会で成功するにはIQよりもEQが大切なのか?という問いに関しては、EQの方がより必要だと言えるでしょう。

EQの第一人者であるダニエル・ゴールマン博士は、グローバル企業や医療関連組織、官公庁などを対象に、その中から特に優秀な役員を選出し、IQとEQの能力を調べたところ、トップに近ければ近いほどEQが高いことがわかりました。

しかし、こうした結果を見なくても、自分の周りにいる優秀なリーダーを観察すれば、EQが高いことがよくわかります。

EQが高い人は、

  • 「部下の気持ちをよく汲み取る」
  • 「指示の仕方が明確」
  • 「社交性が高い」
  • 「感情的にならない」

    といった性質を持ち合わせ、要するに「人間力が高い」と言われる人が多いのです。

目標をもち、結果を出す

EQが高い人は、人の感情を読み取ることができ、社交性も高いので、特に人と接することが多い営業や販売の仕事で良い成績を出すことができます。

しかし、対人的な仕事ではなくてもEQは関係してきます。
EQが高い人は自分のモチベーションを高く保持し続け、セルフコントロールすることができ、目標に向かって着実にものごとを成し遂げていくことができます。

例えばIT系の仕事や、クリエイター、プロのスポーツ選手など、一人で黙々とこなす職種であっても、EQは非常に役にたちます。

幸福感が増す

自分を内省し、自分の感情を知る能力があると、感情的になったりせずいつも安定した状態でいることができます。

どんな人でも、人生には大なり小なり山があり谷がありますが、EQが高い人はつらいときも自分の内面や周囲で起きていることをを客観的に観察し、自分が今やるべきことを落ち着いてこなす能力があります

自分の感情に振り回されることがないので、つらいときも早く「人生の谷」から抜け出すことができるのです。

また前述した通り、目標に向かって達成する力があるため、組織内においては人に尊敬されるリーダーになれます。
職場の人だけではなく、家族や友人、生活上で関係する人(お店の店員や子どもの先生などあらゆる人)など、全ての人に対して共感でき、優しく温かく接することができます。

つまりEQが高い人は、人を幸せにすることができます。
人の役に立ったり、人を幸せにできる人は、自信がつき自己肯定感が高くなることがわかっています。
結果的に、自分の幸福度合いも高くなるのです。

幸福度が増すことは、EQを高めることによって得られる嬉しい副産物と言えるかもしれませんね。

それでは次のセクションでは、マインドフルネスがどのようにEQに関わるのか学びましょう。