まずは一回の深呼吸から
これまでマインドフルネスについてさまざまなことを学んできました。
基本の瞑想から応用編まで、マインドフルネスは奥が深いことを実感できたと思います。
マインドフルネス瞑想を実践してみて、これまでで一番自分の「呼吸」を意識したのではないでしょうか。

中には忙しくて、なかなか最初の一歩を踏み出せていない人もいるかもしれません。
取り組んでみると、マインドフルネス瞑想はそんなに時間がかからないことがわかりますが、
気持ちが忙しいと取り組む気分にもなれないことがあります。
また、極度なストレスを感じていたり、今にも感情が爆発しそうなとき、
すでに感情が爆発してしまっているときは、
マインドフルネスの状態に自分を持っていくなど無理でしょう。
しかし、瞑想に取り組んでいるときだけしかマインドフルネスになれないわけではありません。
自分の感情が溢れそうになったら、とりあえず一呼吸、大きく息を吸って、そして吐いてください。
その一呼吸を、全身全霊でおこなってください。
すると、たった一呼吸でも感情と自分との間に、少しだけ距離ができることがわかります。
「今イライラしているな」
「今悲しい気分なんだ」
「このままいったら感情が爆発する」
「忙しすぎて頭の中がめちゃくちゃだ」
このように気づいたときは、すでにマインドフルネスの状態なのです。
気がつくことさえできれば、その後の自分の行動を、自分でコントロールすることができます。

呼吸は、生まれてから死ぬまで、ずっと自分とともにいてくれます。
だからこそ普段は意識もしません。
しかし、呼吸は「今この瞬間」と「自分」をつなぎとめてくれる、すばらしい存在です。
呼吸のありがたさを感じ、呼吸を一日のうちに何度か意識するだけでも、生活の質が高まります。
感情が高まってきたら「深呼吸」を。
仕事をはじめる前に「深呼吸」を。
人に会う前に「深呼吸」を。
食事をする前に「深呼吸」を。
忙しい人も、気がついたらまずは深呼吸をしてみてください。