《続き》マインドフルネス瞑想の呼吸について
このセクションでも引き続き、マインドフルネス瞑想の呼吸について学びます。

呼吸に集中するために
雑念がわき起こったら、すぐに注意を呼吸に戻すといっても、なかなか難しいかと思います。
それがトレーニングの一つではありますが、なるべく呼吸に集中できるようにするコツがあります。
腹式呼吸をする
お腹をリラックスした状態で腹式呼吸をすると、瞑想が深まりやすいことがわかっています。
お腹に意識を集中し、腹式呼吸をすると、自然と深い呼吸になるからです。
腹式呼吸を意識して呼吸をしていると、気持ちも落ち着いていきます。
一方で、胸式呼吸は浅い呼吸になってしまいます。
特に雑念が多い日には、お腹に集中して腹式呼吸をするようにしてみましょう。最初のうちは、手のひらを腹部に当てて、呼吸によってお腹が膨らみ、そしてへこむのを感じてみてください。
現代人は呼吸が浅いと言われているので、最初はできない人もいるかもしれませんが、心配する必要はありません。
赤ちゃんは、いつもリラックスして腹式呼吸をしています。
瞑想を続けていれば、そのうちできるようになります。
呼吸が”今”という瞬間に自分をつなぎとめる
瞑想をおこなうときは、呼吸が自分をつなぎとめる役割をしていることがわかります。
自分が激しい感情におそわれそうになったとき、絶え間ない思考に追いかけられたとき、一旦立ち止まってそれを観察し、受け入れる。
そしてまた呼吸に戻すという作業を繰り返すことで、いつでも自分が平和で安定した状態にいることができるのです。
これまでほとんど意識を向けてこなかった「呼吸」は、
“今、この瞬間”に自分をつなぎとめてくれるありがたい存在なのです。
呼吸は生涯のパートナーです。
そのことを頭に入れて瞑想をおこないましょう。

日常生活でも呼吸に意識を集中させる
瞑想で呼吸に意識を集中するトレーニングを続けると、だんだん自分の感情や思考をコントロールできるようになります。
集中力が高まっていくことにも気がつくでしょう。
そして、どんなときでも「呼吸」に意識を集中できるようになります。
瞑想のときだけではなく、日常生活でも自分を見失いそうになったとき、呼吸に意識を集中することで”今この瞬間”に自分をつなぎとめることができます。
そして、ものごとを良し悪しで判断せずに、ありのままの状態を見て冷静に行動する力がつきます。
とはいえ、日常生活で呼吸に意識を集中させて効果を得るためには、やはり定期的に瞑想を続けてトレーニングをする必要があります。
毎日決めた時間に瞑想をおこない、呼吸に集中するトレーニングを積みましょう。
呼吸に注意を向けることは、マインドフルネス瞑想の基本中の基本です。
Lesson4では、マインドフルネス瞑想の実践を学んでいきますが、基本的な瞑想方法には呼吸が関わっています。
これから毎日少しずつ、呼吸に集中する瞑想のトレーニングに取り組んでみましょう。