Lesson4-1 いろいろなマインドフルネス瞑想法〜座る瞑想〜

Lesson3では、「姿勢」や「呼吸」など、マインドフルネス瞑想の基本について学びました。
Lesson4では、いろいろなマインドフルネス瞑想の実践方法を学んでいきます。
実践に入っても、大切なのは「姿勢」と「呼吸」。
このことを忘れずに、おこなってきましょう。

座る瞑想

このセクションでは、「座る瞑想」について学びます。
座る瞑想は、マインドフルネス瞑想の中心となる瞑想方法になります。

姿勢を正す

座る瞑想では、まずは姿勢を正して座ることから始まります。
座る姿勢は、Lesson3-5で学んだ
「あぐら」「蓮華座」「半蓮華座」「椅子座」のどれでもかまいません。

最初は一通り試してみて、自分に合った座り方を探してください。
ここで大切なのは、ただ座るのではなく”集中して”座ることです。
正しい姿勢でリラックスした状態を、瞑想時間中は保つように心がけてください。

座る瞑想の基本

座る瞑想では、座ったまま、ただただ自分の呼吸に注意を向けます。
雑念が浮かんできたら、それを観察し、受け入れ、手放し、そしてまた呼吸に集中するという作業を繰り返すのです。

最初のうちはなかなか集中が続きませんが、決して焦る必要はありません。
集中できるようになるには、時間がかかります。

最初は3分から始め、30分以上座れるようになるまで10分、20分・・・と徐々に座る時間を長くしていきましょう。
時間が長くなれば長くなるほど、その間に自身が体験する内容が広がっていきます。

座る瞑想は、時間を決めて日課とし、毎日続けましょう。
忙しいときや気が乗らないときもあると思いますが、そのような日も何とか数分だけでも座って、自分の呼吸に集中してみてください。

座る瞑想の応用

音に注意を向ける

瞑想しているときに、耳に入ってくる「音」を聞きましょう。
コンサートなどで鑑賞するように、深く聴こうとするのではなく、ただただ耳に入ってくる音を聞きます。

その音を「うるさいな」とか「きれいな音だな」と判断はしません。

音楽を聞きながら瞑想をすることもできますが、前述したように、ただ音楽そのものを聞くようにしてください。
音が呼吸とともに体に入って、そして出ていく。そのようなイメージをしながら瞑想を深めてください

自分の思考や感情に注意を向ける

呼吸に対する集中力がある程度キープできるようになったら、自分の内面に目を向けてみましょう。

心の中に、さまざまな思いや、考えが浮かんできます。
しかし、それに対して執着はしません。
このような思いは、訪れては消え、訪れては消える、一時的なものであることに気がつきましょう。
自分が「良いことだ」「悪いことだ」と判断している場合は、そのことにも気がつきましょう。

自分の思いのほかにも、実際にあったできごとや、それに対する自分の感情(怒り、喜び、好き嫌い)を観察してください。

気がついて、観察するというプロセスを繰り返し、一通り自分の思いやできごとと、それに対する感情が消化できたら、再び呼吸に注意を戻してください

これは注意力を要する瞑想法なので、瞑想を始めてから数分程度にとどめ、
そのあとはまた通常の呼吸に集中する瞑想に戻ります。

何にも注意を向けない

これまで、「呼吸」や「音」そして「自分の内面」に注意を向ける瞑想を学びました。
集中力が保てるようになったら、最終的には何も意識せずに、何にも注意を向けずに、瞑想をしてください。
そして、意識を開放しましょう。

自分の中に入ってくる雑念を受け入れます。
そして、意識から出ていくものは、そのままにしておきます。
感情や思考の出入りをあるがままに任せ、ただ観察するようにしてください。

トレーニングを続けると、心の中に入り込んでくる雑念や、目の前に浮かんでくるイメージ一つ一つを受け入れることができ、
そのことに対してたとえ自分の感情が揺れたとしても、次第に落ち着いていくことができます
そして、リラックスした状態を保つことができます。

これが、心と体のバランスが取れ、自分自身が一体になった瞬間なのです。