Lesson1-4 マインドフルネスによって得られる効果2

マインドフルネスがもたらすもの

前回の学習で、マインドフルネスが身につくと、日常生活や仕事などあらゆる場面で良い効果が得られることがわかりましたね。
今回も前回に続き、マインドフルネスで得られる効果をお伝えします。

人間関係が良くなる

マインドフルネスが身につくと、自分の状態を冷静に観察し、ありのままの自分を受け入れることができるようになります。
自分に対して寛容になると、周りの人たちにも寛容になることができます

例えば知り合いに会ったとき、自分は挨拶をしたのに相手が返してくれなかったら、どのように感じるでしょうか。

多くの人は、
「挨拶を返さないなんて、感じ悪い」
「どうして挨拶をしないんだろう・・・私のことが嫌いなのかな」
「何か悪いことしたかな」
と思ってしまうはずです。

マインドフルネスが身についているときは、こんなときにも自分の感情を冷静に観察することができます。
「挨拶をしたのに、返してくれなかったから嫌な気分になっているんだな」
と自分の気持ちに気づき、受け入れる。
ただそれだけのことなのです。

そうすることで、相手に余計な憎しみを抱かなくなります。
このように、マインドフルネスを習慣にすることで、人間関係も良好になっていきます。

EQが高まる

IQという言葉を聞いたことはあるでしょうか。
IQとは知能指数のことを指しますが、それに対してEQとは、「心の知能指数」を表します
EQは、自分や周りの人の感情をよく観察し、それによって得た情報を上手に利用する能力です。
この能力は、IQのように生まれつき持っているものではなく、トレーニングによって養うことができます。

IQさえ高ければ、社会に出たときに成功すると思われがちですが、実際にはIQが高くても成功しない人はいます。
社会で成功するには、EQが高いことも重要なのです。

マインドフルネスを身につけることによって、EQを高めることも可能になります。EQについては、次のセクションで詳しく学びましょう。

自分に自信がつく

仕事をしなければならないのに集中できなかったり、ダイエットをしているのにやけ食いをしてしまったり、いらないものを衝動買いしてしまったり・・・。
するべきではないことをしてしまい、落ち込んでしまうことはありませんか。

マインドフルネス瞑想は、「うれしい」「楽しい」「悲しい」「つらい」といった自分の感情を観察し、ありのままの自分を受容するトレーニングです。
集中力が切れたら、すぐに現在に集中し直す練習もします。

マインドフルネスの状態をキープすることで、
「今やるべきこと」「今やるべきではないこと」がはっきりして、
自分がすべきことが明確にわかるようになります。

マインドフルネスによって自分をコントロールする力が身につくことで、
自分への信頼感が増し、自己肯定感が強まります。
このようにして確固たる自信がつくようになるのです

今、ここに集中できるようになる

マインドフルネスは、「今、ここ」に集中するためのトレーニングだということがおわかりいただけましたか。
これまで学んだマインドフルネスによって得られる効果は、まさにこの瞬間に集中することから始まります

家族や恋人とゆっくり過ごせる日曜日。
あなたはどんな気分で過ごしますか。
今、この瞬間の相手との会話、食事の味・香り・色の美しさ、
暖かな太陽の光を身体中で感じることができるでしょうか。

それとも、明日から始まる仕事やスケジュール、将来の不安、先週のできごとなどで頭がいっぱいになっていますか。

マインドフルネスを身につけることができたら、今、ここで、この瞬間に集中できるようになるのです。
そしてそれによって、いつも幸福感を感じることができるようになります


さて今回は、2セクションにわたってマインドフルネスによって得られる効果を学んできました。
効果についてしっかりと理解できたでしょうか。

次のセクションでは、マインドフルネスによって高めることができる
「EQ(心の知能指数)」について詳しく学びましょう。