Lesson7-1 自己肯定感について

自己肯定感とは?

「自己肯定感」という言葉を聞いたことはありますか。

自己肯定感とは端的に言えば、
「自分自身を肯定的に感じているか」ということです。

自己肯定感が高い人は、自信に満ち溢れ、楽しそうで、人に好かれている、といった印象があります。
一方で、自己肯定感が低い人は
「自分に自信がない」
「自分のことが好きになれない」
「いつもああなりたい、こうなりたい、と思っている」
「今が幸せじゃない」というような人を指します。

Lesson7では、この「自己肯定感」について着目し、マインドフルネスで自己肯定感を高めていく方法を学びましょう。
この章ではまずは、「自己肯定感」について詳しくお伝えします。

自己肯定感が高い人

前述した通り、自己肯定感が高い人は、周囲から見ると自信があり、
毎日楽しそうで、前向きといった、そんな印象を抱いている人は多いのではないでしょうか。
実際のところ、自己肯定感が高い人はその通りです。

では、なぜ自己肯定感が高い人は、自分に自信が持てるのでしょうか。

それは、「ありのままの自分でいいのだ」と自分自身を受け入れることができるからです。
「今の自分で大丈夫」と思えるからこそ、「今」を楽しめますし、
そのような自分自身の土台がしっかりしているので、
新しいことにも恐れずにどんどんチャレンジすることができます

自己肯定感が低い人

自己肯定感が低い人は、自分に自信がなく、自分のことを信用していません。
その結果どうなるかというと、人に認めてもらうしかなくなってしまうので、
いつも人の目を気にして生活しなければならなくなります

例えば、頼みごとを人にお願いされたときです。
自己肯定感が低い人は、「人に嫌われたくない」
「人に自分を必要としてもらいたい」と考えてしまうので、
頼まれごとを引き受けたくなくても、断ることが難しくなります。

自己肯定感が低くても、成功することはできます。
人に認めてもらいたくて、人一倍頑張り、自分の目標を達成することができます。

しかし、たとえ成功しても、お金持ちになっても、良い職業についても、
自己肯定感が低い人は残念ながら「心からの幸せ」を感じることはできないのです。

いつまでも自分自身を認められないので、心が満たされることがないのです。

自己肯定感を決めるもの

しかし、世の中には自己肯定感が高い人も、低い人もいます。
では、自己肯定感が高い・低いは、どのように決まるのでしょう。

多くの人は、「経済力がある」「大きなことで成功した」「人よりも才能がある」から、自己肯定感が高くなるのだろうと思っているはずです。

しかし、それは違うのです。

能力があったり、成功すれば自己肯定感が高くなるわけではないのです

自己肯定感は、子どものころから親や周囲の大人たちがたっぷり愛情を注いでくれたり、
悔しいことや失敗してしまったときも、温かく見守ってもらい肯定的な言葉(がんばったよ/こういうところが良かったよ/次はきっと大丈夫など)を
たくさんかけてもらうことにより、高くなっていきます。

愛情をたっぷりともらい、どんなときでもありのままの自分を認めてもらいながら育った人は、とても幸運な人です。

しかし、子どものころに愛情をもらえなかったり、否定されて育った人が、
大人になってから周囲の人に認めてもらおうとがんばっても、
自己肯定感は高くなりません。
逆に、さらに自己肯定感を弱めてしまう可能性もあります。

では、自己肯定感を高くすることはできないのでしょうか?

心をマインドフルネスに

自己肯定感は、自分自身で高めることができます。
大人になってから自己肯定感を高めるためには、
「ありのままの自分で大丈夫」
と自分自身を受け入れてあげることが必要です。

それには、マインドフルネスの状態であることを心がけることです

自己肯定感が低い人は、何ごとに対してもネガティブ思考で不安感を持っています。
このネガティブ思考は目の前に集中できていないから、
つまり、心がさまよってしまうから起きるのです。

マインドフルネスで「今、この瞬間」に集中することで、
自分の気持ちと向き合い、客観視することができ、
ネガティブ思考になってしまっていることに気がつくことができます。

自分自身が「ネガティブになっている」「不安になっている」と気づくことにより、
だんだんと、ありのままの自分を受け入れられるようになっていきます


次のセクションからは、マインドフルネスで自己肯定感を高めていく方法を学んでいきましょう。